ドールと偽パネルの作成
「偽パネルの前で…」シリーズが100回に到達した記念に、普段どのように偽パネルの記事を作成しているか、簡単に説明したいと思います。
偽パネルには「パネル」「衣装」「ストーリー」「小道具」の4つが必要です。
まず、初めに作成するのが「ストーリー」です。初期のころは写真を撮った後にコメントをつけていたのですが、最近では写真も多く、撮影に時間がかかるため、あらかじめ台本を作成してから撮影を行っています。
台本はこんな感じに、かなり詳細に書いています。ちなみに、これは次回の「ドールとポッキー」の台本です。全部で4枚もあります。
ストーリーは、いつも苦労して考えています。ゴーストライターが欲しいです。
パネルの画像は一体どこから入手しているのか、気になっている人もいるかと思いますが、ほとんどのパネルは、Google画像検索で拾ってきた画像を印刷しているだけです。
ただ、Googleの画像は小さいので、拡大する必要があるのですが、普通に拡大するとギザギザの粗い画像になってしまいます。
そこで、私は「SmillaEnlarger」というフリーソフトを使用して拡大した後、フォトショップで綺麗に編集しています。「SmillaEnlarger」は輪郭を滑らかな状態で拡大してくれるソフトです。他にも綺麗に拡大する方法があると思いますが、素人なのでよく分かりません。
これが、拡大し印刷したパネルです。多少粗くても背景なので問題ありません。
これをカットしたものが、いつも紹介しているパネルになります。
ここで重要なのが、パネルは最低でも2種類必要ということです。基本は白と色付きのパネルの2種類です。白いパネルは簡単に作成できますが、色付きは結構悩みます。
デザインもそうですが、「色」でも悩みます。この「色」が写真の印象を決めてしまうからです。さらに、インクの残量や、過去のパネルと色がかぶらないようになど、色だけにいろいろ気を使います。
パネルは基本2種類と言いましたが、使えそうな画像が複数見つかったときは、3種類、4種類と増やしていきます。ただ、あまり増やしすぎると、ごちゃごちゃして見た目の印象が悪くなるということが、何度も撮影して分かってきました。あと、派手なパネルも背景が主張しすぎて、よくありません。
ちなみに、紙はエプソンの「スーパーファイン紙」、インクもエプソンの純正品を使用して印刷しています。そのため、かなりコストが掛かります。普通紙や互換インクの使用も考えましたが、私のプライドが許しませんでした。
幅10mmの両面テープを、こんな感じに貼っています。上下は端から端まで、サイドは半分くらいです。色付きのパネルは丸まってしまうので、サイドの長さを長くしています。
これを約50枚作成します。はっきり言って疲れます。普通の人なら、一度やったら二度とやろうとは思わないはずです。っていうか、そもそも、こんなことやる人はいないでしょう。
ここまで来れば、あとは「衣装」と「小道具」を用意するだけです。
衣装でよく使用するのが、レースクイーンやメイド服などのコスプレ衣装です。安くて種類も豊富なので真っ先に検索します。ただ、コスプレ衣装は基本使い捨てです。あと、色移りにも注意が必要です。
コスプレで良いのがないときは、店員の衣装を真似てみたり、ロゴを貼って誤魔化したり、CMや実際のイベントで出演者が着ている衣装を参考にしたりと、なるべく企業や商品のイメージに近い衣装を考え、探し出します。
ただし、公式に販売している衣装以外、例えば、オークションに出品されている「本物」の店員の制服などは絶対に使用しません。「本物」を入手するのは、いろいろと問題が発生する場合があるからです。
小道具は購入したものをそのまま使ったり、自作したりしますが、いずれもストーリーを考えているときに入手、作成可能かどうか確認し、すでに用意してある場合がほとんどです。小道具を使わない場合や、逆に、小道具に合わせてストーリーを考える場合もあります。
といった感じで、準備完了。あとは、いつもの通りです。簡単にやっているように見えますが、実は用意周到に準備し、撮影しているのです。
ところで、撮影終了後、壁に貼ったパネルはどうなるのか、気になっている人もいるかと思います。
ちなみに、これが過去のパネルです。なんという資源の無駄遣い!
紙がこれだけあるということは、これらを印刷するために使用した、廃インクもかなりあります。