ドールと「やすらぎ」
「待たせたな!」
ウッディ警部、お待ちしておりました。
「で、状況は?」
殺害されたのは、このアパートに住む20代の女性。争った跡はなく、室内も荒らされた形跡はありません。
被害者は首を切断されており、昨夜の午前1時ごろ悲鳴が聞こえたと隣の住人が証言しています。
「首を?…猟奇殺人か…。」
なお、駆けつけた警察官によると、部屋には鍵がかかっており、このアパートの大家から合い鍵を借りて中に入ったとのことです。
「おまけに密室殺人か…。」
「よし、状況は分かった。とりあえず、現場に案内してくれ。」
はい、分かりました。
「裸足だな。」
おそらく、寝ていたところを襲われたのではないでしょうか。
「この腹は、まさか…。」
気が付きましたか…どうやら被害者は妊娠していたようです。
「なんてこった…。」
「心臓の音が聞こえたような気がしたのだが…気のせいか。」
当たり前ですよ!首を切断されているのですよ!
「ところで、その切断された首は見つかったのか?」
いいえ、まだ見つかっておりません。
「そうか。」
「そうか!そういうことだったのか!」
何か分かったのですか、ウッディ警部!
「犯人は、この中にいる!」
えー!?この中って…私とウッディ警部しかいませんよ。
ということで、オリエント工業の新製品「やすらぎ」を買いました。話が長くなってしまったので詳細は次回。