ドールとかっぱ寿司 (後編)


準備ができました。それでは、マジックを始めます。

―何ですか、その恰好は?


今ここに、お寿司の絵が描いてあるカードが3枚あります。「えび」と…


「マグロ」と…


「玉子」です。


では、この3つの中から好きなお寿司を1つ選んでください。

―そうですねぇ…


―先ほど「かっぱえびせん寿司」が出てきたので、「えび」でお願いします。

分かりました。「えび」ですね。


カードを揃えて…今から、あなたが選んだお寿司をカードから取り出します。


手には何もありませんね。


もちろん左手にも何もありません。


それでは、いきますよ…


ペシッ!カードをたたくと、なんと!「えび」のお寿司が出てきました。


カードを見てみましょう。「玉子」と「マグロ」のカードに変化ありません。


でも、「えび」のカードは、お寿司が消えて皿だけになっています。


もちろん、裏には何もありません。


この「えび」をお皿にのせて…


へい!お待ち!


どうですか?世界的なプロマジシャン「デビッド・カッパーフィールド」さんに教わったマジックは?

―本当に教わったのですか?「カッパ」って言いたいだけじゃないでしょうね?


調子が出てきたので、もう一つ、お寿司のマジックをお見せしましょう。


次は、この丸いカードを使います。


カードは全部で10枚。「うに」「こはだ」「イクラ」「かっぱ巻き」「あじ」「たこ」「えび」「ほたて」「大とろ」「まぐろ」の絵が描いてあります。


これを裏返してシャッフルします。


そして、上から1枚目と2枚目を…


テーブルに離して置きます。


もう一度、同じように1枚ずつカードを置きます。


さらに、もう1枚ずつカードを置いて、3枚ずつのグループができました。


残りの4枚は使わないので、端に寄せておきます。


今から、2つのグループの一番下のカードをお見せしますので、好きな方を選んでください。


はい、お寿司の名前は言わずに、好きな方を指さしてください。

―そうですねぇ…


―では、こっちで。

私の右手のお寿司ですね。


カードを重ねて…


もう一度、同じように3枚ずつ2つのグループに分けます。


分けました。


では、もう一度、好きな方を指さしてください。


はい、どっち?

―そうですねぇ…


―では、こっちで。

私の左手のお寿司ですね。


カードを重ねます。


このカードを渡しますので、シャッフルしてテーブルに好きなように並べてください。

―分かりました。


―こんな感じでよろしいでしょうか?

ありがとうございます。


それでは、先ほどあなたが選んだ2つのお寿司を、一瞬で当ててみたいと思います。


あなたが選んだお寿司は…


ズバリ、「たこ」と「かっぱ巻き」です!

―おおーっ!正解です。


これが、ハンド…いや、カッパワーです。


では、マジックの見物料として、本物のお寿司を今すぐ私に持ってきてください。

―何でですか!


なーんてね。全部ウソです。
以上、かっぱ寿司編でした。

- おわり -

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