ドールとTENGA VI-BO[バイボ] (後編)


―TENGA株式会社は10日、カップル向けバイブレーター「VI-BO(バイボ)」を発売し、都内でPRイベントを行った。


―イベントには「第4回TENGA一武道会」で見事優勝した沙織(さしき)さおりが登場した。


―まずは、沙織さん、優勝おめでとうございます。

ありがとうございます。


―沙織さんには優勝賞品として、こちらの「VI-BO」5種類を差し上げます。


大変ありがたいのですが…これって、カップル向け商品ですよね?貰っても使い道がないですね。


―大丈夫、ご心配なく。その「VI-BO」は沙織さんに使っていただく為のものではありません。中を取り出してみてください。


―実はこれ、普通の「VI-BO」ではありません。5種類の「VI-BO」には合計で7カ所ボールを取り付ける穴があります。


―すなわち、「バイボール」は全部で7つあるのです。

それが何か?


―そして、この「バイボール」ですが、7つ全て集めると…なんと、神龍(シェンロン)が出てきて、どんな願いでも一つだけかなえてくれるのです。

えぇーっ!?本当ですか!?


―ただ、残念ながら、今ここには「バイボール」が6つしかありません。あと一つ、この世のどこかに存在する「バイボール」を見つけることができれば…


ちょっと待ってください!


もしかして、最後の一つってこれじゃないですか?

―沙織さん!それをどこで!?


さっき、ここに来る途中で拾ったんです。

―それですよ!それが7つ目の「バイボール」です!


―これで「バイボール」が7つ揃いました。


―早速シェンロンを呼び出してみてください!

分かりました。


出でよ!シェンロン!


ゴゴゴゴゴゴゴ…

うわっ!暗くなった!


『さあ願いを言え!どんな願いも一つだけかなえてやろう!』

声はするけど、シェンロンの姿が見えません。


―沙織さん!下!下!

下?


シェンロンいたーーーー!!!


『さあ願いを言え!』


えーと…じゃあ、私を人間にしてください。


『それは無理な願いだ。その願いは私の力を超えている。』

そ、そんな…


じゃあ、私を大金持ちにしてください。


『たやすい願いだ!』

やった!


ドスン!

うわっ!?空からバッグが落ちてきた!


『願いはかなえてやった…では、さらばだ!』


あぁ…シェンロンが…バイボールが飛んで行ってしまいました。


―沙織さん、そのバッグはもしかして…

ええ、おそらく5000万円が入っているバッグですよ。


―はやく開けてみてください!

分かってます。パカッ!


―どうですか?大金が入っていますか?

えぇ…まぁ…大金ではありますけど…


こういう意味じゃないから…。

―大きなお金。


なーんてね。全部ウソです。
以上、VI-BO編でした。


ドールとTENGA VI-BO[バイボ] (おまけ)

- おわり -

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